十五夜&秋の薬膳
2017






中秋の名月(十五夜)は旧暦の8月15日のことで
2017年の中秋の名月は10月4日でした。

夜の宴ということで、敢えて黒オン黒にしたく、悩んで悩んで初日はテーブルクロスも黒にしましたが、
写真映えがせず、2回目のレッスンから悩んでいたもう一つの市松のシルバーにいたしました。

黒のクロスに黒の漆器・・そこにお月さまをイメージさせる黄色のナプキンと漆器の金・・
そして、差し色に結び紐と箸の赤銅色・・
輪島の椀の蒔絵も茶から赤銅色のお色が分量は僅かですが使ってあり
無彩色に色目を1~2種類、または全体に同系色で・・と云うのが、個人的には好みです。

テーブルコーディネートに限らず洋服の色の好みもそうですが、原色の多用遣いは余り好まず
「和のコーディネート」の際はこの傾向が顕著になります。(笑)

黒オン黒も、肉眼で見る限り私的には非常に好みです。
また、歳を重ねる毎に漆器もより好きになります。




十五夜のおだんごは5個乃至15個飾ります。
1段目に9個、2段目に4個、3段目にお月さまから見て縦に2個
約ひと月後の十三夜は1段と2段で13個飾ります。





料理は「薬膳」
お取り寄せの「青みかんの酢」を冷水で割ったドリンクで乾杯し会食です。

秋は朝晩が冷え込み空気が乾燥する為、肺などの呼吸器系や、鼻、喉の粘膜がダメージを受け易くなります。
五行でも、秋の五臓は「肺」で、肺や呼吸器系を潤す食材を意識して摂るのが良いとされています。
秋のレッスンではそういった食材を取り混ぜて献立を組みました。

「黒木耳」「白木耳」「百合(ひゃくごう)」「白蓮(蓮子)」「枸杞子(くこし)」などの薬膳食材を使い
「薬膳」を楽しんでいただきました。




薬膳的には鮭は内臓を温め、脾と胃の働きを回復する作用があり、また血と気を補うと云われますが
鮭の赤い色は強力な抗酸化作用のある「アスタキサンチン」で、アスタキサンチンは
活性酸素を無害化する、アルツハイマー型の認知症の予防、コレステロールの酸化を防ぐ、免疫力を高めるなど
素晴らしい効果があります。

揚げ煮の鮭に添えてある「針野菜」は、大根、人参、貝割れ大根、生姜、茗荷、長ねぎで、風味の良いシャキシャキ感が
とても美味しく栄養的にも素晴らしいです。
茗荷は日本原産で日本でしか食用とされていませんが、茗荷も血の巡りを良くする食材です。
茗荷も歳を重ねる毎に美味しさが分かるようになり、最高の薬味だと感じています。




ご飯は十六穀雑穀入りで、塩分6%のデザートになりそうな梅干しと紫蘇昆布
そしてデザートは「お月見だんご」と喉を潤す黄金コンビの梨と銀耳(白木耳)で作る温かい糖水
氷砂糖も喉を潤す作用があります。
杏仁豆腐ももとは咳止めの薬膳デザートです。

好評の内に全てのレッスンを無事終えることが出来、感謝です。

次回は12月中旬に今年最後のクリスマスレッスンです。
「和膳」が続きましたので、洋食器やカトラリーをズラーっと並べて華やかなクリスマステーブルを作りたいと思っております。


2017年10月6日 
Shoko


※写真画像は10月1日のレッスンのものを中心に、9月27日、10月4日撮影のものも一部入っております。