日本二百名山「東赤石山」
愛媛県 【夫婦二人でのトレッキング】
2008 /5/4(sun)-10(mon)
八巻山(1,682m) 東赤石山(1,707m)
【登り】 「登山口」−「東赤石山山頂」 標高差1037m
【下り】 「東赤石山山頂」−「登山口」 標高差1037m
     
  4 日:5時50分起床
  6 時30分「自宅」発ー9時10分笹ヶ峰登山口着
  9時30分「登山口」発―14時00分「赤石山荘」着(ロスタイム昼食休憩含む)
  14時37分「赤石山荘」発ー八巻山ー東赤石山ー16時50分赤石山荘着
  5日:7時06分「赤石山荘」発
-10時40分登山口着
   6時30分「自宅」発
   「しまなみ街道」から松山へ
   詳細割愛


夫の5月の連休と云えば・・此処数年日本山岳会広島支部主催の山行に参加・・
今年は残雪の立山であったが・・参加するのを迷っている様子・・・
雪山に行くにはちと膝の様子が芳しくないのかと思っていたら・・
突然「屋久島」に行こうと云い出した・・・

縄文杉に逢いに行くだけでも難儀なのに・・宮之浦岳に登りたいらしい・・
縄文杉迄だけも往復で10時間と云われる・・
「宮之浦岳・・Shokoには無理かね〜」
「・・・・・( ̄  ̄)」
夫が行きたいなら可能な限り付き合いたいが・・逆立ちしたって無理だ・・( ̄  ̄)

ま・・どちらにしても屋久島に行くとなると最低3泊4日・・・

6月に入り・・薔薇も一番花が終わって落ち着く頃ならいざ知らず・・・
薔薇の開花ラッシュの始まるこの時期に4日も留守にするなんてとんでもない・・・
縄文杉には逢いに行きたいと思う・・・でも・・5月の連休は・・・(-_-;)

どうしたものか・・・と思っていたら・・既に「飛行機」が取れなかった・・とのこと
そりゃぁそうだろ・・世の中ゴールデンウィークだ・・

内心ほっとしたのも束の間・・今度は「久住山」に・・と。。(-_-;)
不肖の妻がちくりちくりと文句を云うので・・夫にすれば
ゴールデンウィークに偶には夫婦で・・と思ってのことらしい・・

もし行くとなれば・・こちらも2泊3日である・・・
何かよんどころなき事でも出来て「2泊3日」が難しくなれば・・・と
イエ・・勿論「よんどころなき」は不幸ごとではなく・・例えば急な仕事が入るとか・・と思っていたのだが・・
一昨日逢った時ピンピンしていた母が急な事で入院と相成った・・・

こんな場合に望んだこと(また口にしたこと)が現実になることよくあるので気をつけなくてはいけないのに・・・
こんな事になる位なら・・「例え最初の一輪を見ずとも薔薇は次々咲くのだから・・喜んで山に登ったのに・・」と
そんな風に思い口にしたことを非常に後悔した。。

そんな事情があって「今年の5月の連休は読書じゃね」・・・と夫
沢山文庫本を買い込んでいたが・・・非常に有難いことに母の快復が目覚しく・・
本当に脳梗塞だったのか・・と驚く程良好なので・・・これまた「山登り」が急浮上・・・
「四国にしようや・・」と夫・・・

夫は四国の山がお気に入りだが・・四国は意外と近くて・・・広島の山の方が遠かったりする場合もある・・
しかし・・四国の山は概ね厳しい・・・この辺りの山とは山容が違うのだ・・
それでも・・同じ時期だと云うだけで勝手に緑に覆われた次郎笈や剣山のなだらかな稜線を思い浮かべる私・・(^^;

「東赤石山」・・・名前からして貴公子を思わせるような山ではないが・・・(-_-;)
まさか・・・こんなごつごつした岩山とは思わなかった・・・

薔薇の開花の時期・・・出発の朝ほころびかけた沢山の薔薇に後ろ髪惹かれる思い
「咲かずに待っていてね」そう薔薇たちに声をかけ四国に向けイザ出発

当分山らしい山に出かけていないし・・・ザックのパッキングは夫任せだし・・・
気が入らないというか・・全く忘れているというか・・
「膝痛持ち」のくせに・・CWXも穿いてこなかったしサポーターすら持たないで来てしまった・・
途中で気がついてももう遅い・・・飲みたくは無いがイザとなったら・・痛み止めの薬しかない・・と腹をくくる


▲登山口の登り(9:30) ▲(9:39) ▲(9:47)
▲山吹が沢山咲いていた(10:08) ▲なだらかな山道もあるが概ね急登(10:15)

6時半の出発で9時10分には登山口に・・・準備をして9時30分出発
白山以来9ヶ月振りに担ぐザック(推定8kg)は重い。。。(>_<)
歩き始めて15分で息切れ・・((+_+))

なだらかな処もあるが急登に次ぐ急登で時間が経つにつれどんどん歩くテンポは遅くなる・・
「もうチョット早く歩けんかねぇ」と何度も夫に云われるが・・重い荷物(私にとっては)に軟弱な心臓が着いていかない・・・
それでも・・・山登りを始めた頃・・無限に続くと感じられた「15分」の時間の感覚が違ってきて
(15分おきに休憩をしたい程15分が長く1時間にも感じていた)
1時間位なら休憩無しでも歩けるようになった・・


山道・新緑に同化して夫の姿が分からない(10:18) ▲一本橋を渡る夫(10:50)
▲夫が何処にいるか分かるでしょうか・・(11:21) ▲(11:47)
▲開けた美しい景色にため息・・緑に覆われた夏の景観は一層素晴らしいに違いない(12:26) ▲ツツジが綺麗(12:30)

急登とはイエ・・新緑は美しいし・・絶えず流れる河川の水音を聞きつつ素晴らしい自然も堪能・・
途中木の橋が20位あっただろうか・・・新葉吹いた木々と美しい水を湛えた河川と・・・
宛ら山水画を見るようで思わず綺麗〜♪と唸ってしまう。。

すみれに山吹・・・所々山肌をピンクに染める  つつじ・・・
自然は素晴らしい・・・
飛び込みたくなるような深さのある河川・・・
その河川以後・・・赤石山山荘近く迄写真を撮っていない・・・
しんどかった所為もあるが・・酷い石ゴロゴロの道は美しいと思えなかったからだ・・

目の前に飛び込んできた山は凄い形相をしていた・・・
荒々しくて男性的・・・あれに登るわけ?(;一_一)


▲(12:52) ▲山荘手前・・・東赤石山に登る分岐点辺りから撮影(14:07)

野営場(14時15分着)は山荘から更に50m程行った先・・・
チョット石があったりで平坦ではなかったが・・早速テントを張り荷物を置いて・・
東赤石山を目指す・・・

14時37分・・・丁度外に出ていた山荘管理人さんが
「未だ早い時間だし・・此処を登ってぐるりと回ってきたらいいよ」と・・・

「此処を登って」見える山が東赤石山だと思ったら・・・この山は「八巻山」というらしい・・・


▲登り始めに振り返り山荘を撮影・・丁度団体さんが到着 ▲歩くにつれ岩ごつごつが酷くなる(14:43)
▲(15:00) ▲(15:10)

山荘に上る少し手前に「東赤石山」への登り口がある・・
そこから直に「東赤石山」だけで十分だったのに・・・

何これ・・・これなら石鎚の天狗岳の方が数段楽じゃん!と後戻りできないところで叫んでみる・・・
風はきついし・・ストックは邪魔になるし・・踏み外して落ちたら死ぬではないか・・・
距離は全然違うけど・・蝶から常念への巨岩を思い出す・・・「かんらん岩」とかいう赤い岩・・
これが名前の由来らしいが・・・3箇所位ミニハシゴ迄かかっていた・・

途中迄の山水画を思わせるような景色から一転・・・
何しろ下調べも無く・・他力本願で夫に付いてきてるだけだから・・この景色の変りように驚く

▲八巻山頂上手前から瀬戸内海を臨む(15:16) ▲八巻山山頂の祠(15:18)

やっとの思いで祠のある頂上に辿り着けば・・「東赤石山」はこの先の山だという・・・((+_+))
どうやってこの稜線を歩いてあそこ迄行けるのだ・・・そう思うような風景である・・・


▲アップダウンしつつ東赤石山を目指す:心配そうに振り返る夫(15:20) ▲正面少し緑に覆われた東赤石山(15:32)

天狗岳(石鎚山)は歩いてみれば楽しかったが・・八巻山は怖かったぞ!
恐々岩の稜線を進み・・岩の上ではなく両方に樹林のある山道出て
此処から下りれば山荘この先に進めば「東赤石山」との矢印が立つ分岐に・・
「どうする?下りる?」と夫・・・
はぁ?今頃どうする?って・・(-"-)
「此処を登ればかくかくしかじかの八巻山だけど・・山荘迄来る途中の登山口迄戻って・・
東赤石山に直接登る方法もあるけどどうする?」と最初に問うべきだろう・・・( ̄  ̄)

この分岐から僅か10分程で「東赤石山」らしいし・・低くても両脇に草木や樹林がある山道・・・
こちらが目的の山なら行くしかないでしょ・・・
八巻山から見ていると怖いような感じだったが・・此処から山頂迄こんな道で危ない個所は無し・・
「なんだ最初からこの道来ればよかったじゃん」とブチブチの私に・・
「(八巻山は)アルペン気分を味わえるコースらしいよ〜」と涼しい顔・・・(-"-)

▲16時00分東赤石山登頂

20年来使ってる・・いやもっとかも・・鮮やかだったオレンジ色もしっかり退色したもはや頭の一部のようなフィット感の
サンバイザーが先日「パキッ」と折れて新しいものを購入したが・・
これが30分も装着していられない・・耳の後ろが痛くなるし額にはくっきりと後が残るし・・・
途中でザックにくくり付けて歩いたが・・流れる汗が目に入り痛いこと・・・(>_<)
・・で夫の手ぬぐいを借り汗止めに頭(額)に巻く・・・首からかけてたタオルは強風で飛ばされそうになってベルトに引っ掛け・・・
なにやら凄いイデタチで得意のピース

▲東赤石山から見た八巻山(16:04)

頂上で記念写真を撮り下山・・・それから山荘に着く迄・・・「地に足がつく道」安全な山道であった・・
こちらだけで充分だったのに・・・(-_-;)
9ヶ月振りに登る山としては・・チョットきつすぎるではないか・・・

かなり下りてきて振り返り八巻山の稜線を撮ってみる

▲16時50分山荘迄帰り着く ▲疲れているのに写真に収まる時だけ元気(^^;

17時テントに戻って今夜と明日の食事の為の水汲みにまた山荘に・・・
ピラフと味噌汁だけの食事だが・・これが美味しかった・・

早々に寝袋にもぐり込み疲れた体を横たえる
超スローペースとはイエ7時間歩いたが・・心配していた膝は痛くなる気がしない位調子が良かった・・・
8kg担いでこれは大きな自信となる・・

日が落ちるとごうごうという風の音・・夜中12時頃から雨が降り出した・・・
下山は雨?天気が悪くなるとは云っていたが・・雨の予報は無かったような・・・
ま・・・『下山が雨』・・これはお決まりのようなものである・・・
僅かの数の山行だとしても・・・
山で泊まった翌日の下山で合羽を着なかったのは「白山」だけである・・
剣山(一の森)も常念も石鎚も笹ヶ峰も・・いずれも下山は雨であった・・・


▲出発前に記念写真(7:06) ▲マントルピア別子

山荘の管理人さんに挨拶し・・記念写真を撮って下山・・・
ごつごつ岩の山を背に私も撮って貰ったのだがぼっけぼけ〜(-_-;)
雨の中・・・激下りの山道を只管歩く・・・
下りは膝にくるので心配していたのだが・・膝の痛みも違和感も感じることなく登山口着・・・
それが何より嬉しい。。。
登頂は達成感があるが・・むしろ下山し登山口に到着した時の方が達成感が強い・・・

「温泉」を探しつつ・・お土産を買おうと途中寄った「マントルピア別子」に着く頃には雨も上がり・・
ここ迄下りると緑の色も断然違ってくる・・・
とても立派な建物で連休らしく沢山の人で賑わっていた・・
中に入れば・・温泉がある模様・・・また車に戻り「着替えとお風呂セット」♪を手に温泉に・・・
温泉もとっても立派で何しろ広い!今迄寄った温泉の中では一番広いだろうか・・・
さっぱりしたところでこちらで昼食・・お土産を買って岐路に着く・・・
(このアフター登山が殊の外楽しかったりする^m^)

毎回岐路は助手席で爆睡なのだが・・・お昼ご飯に夫がビールを飲んだので・・・
以後福山迄2時間チョット疲れた体にムチ打って運転する破目になる・・(-"-)

以後ずっと雨は上っていたのだが・・自宅に着く頃・・いきなり激しい雨・・・
「ほら・・○○さんがこっちに戻ったから雨が四国山脈超えて追いついてきたわ(* ̄m ̄*)」
「・・・・・(;一_一)」

私は特に「晴れ女」ではないが・・「雨女」では決して無い・・・
「初級登山講座」もやたら雨が多かったし・・・プライベート山行・・・一泊して下山と云えばお決まりの雨・・・
今迄特に気にした事もないが・・きっと夫が「雨男」に違いない・・・(-。-)

「待っててね・・」と声をかけでかけたものの・・薔薇は一気に開いていた・・・(>_<)
濡れた合羽やザックを干して・・通り雨のような激しい雨が上ったのを見計らって・・
わぁーわぁー云いつつ庭でカメラを構える・・


5月4日(日) 概ね晴れ
筏津登山口 9時30分 − 赤石山荘野営場 14時15分
赤石山荘 14時37分 − 八巻山 15時18分
八巻山 15時18分 − 東赤石山 16時00分
東赤石山 16時05分 − 赤石山荘 16時50分

5月5日(月) 雨
赤石山山荘 7時07分 − 筏津登山口 10時45分



2008/5/14 
しょうこ拝




薔薇の季節という事もあって・・中々ページ作りをするようになりませんでした。。
最後迄ご覧いただいてありがとうございました。。。