第二章 燕岳への散歩 幻想的な奇岩のオブジェ


白い砂・・とグリーンのコントラスト・・点在する奇岩が幻想的でまさに天上の楽園・・初めて見るコマクサにまたまた奇声を上げる


▲花崗岩と槍 ▲燕岳をバックに ▲イルカ岩と槍
▲11時50分:青空と槍とハイマツの美しい緑と・・・
▲振り返れば燕山荘方向はガスが・・・
▲12時06分:なんとも不思議な風景
▲写真を撮りつつのんびりと・・12時16分登頂 ▲そして・・燕山荘へ・・前を行く小さく見えるは夫


山頂に辿り着くと先に登っていた方たちが「お疲れさま〜」と笑顔で迎えてくださる(嬉)
雄大な景色をバックに何枚も記念写真を撮って大満足・・・暫く頂上でゆっくりとこの絶景を楽しむ
山頂であった年の頃は60代前半と思しき東北弁の男性・・ザックから1リットルボトルのトマトジュースを取り出しラッパ飲みしつつ
「1週間振りのいい天気・・この間10座登ったが雷やあられ迄降って大変だった・・今日は本当に最高よ」・・と
話に聞けば・・なんと御歳72歳でいらっしゃるという・・・なんて素晴らしい!

街で逢っても・・知らない人と気軽に話することはないが・・山で逢うと皆旧知の間柄のように声を掛け合う・・

未だまだ時間はたっぷり・・・
野営場に戻ると張る時にはひとつだったテントが一杯増えていた^^

お腹がすいたので燕山荘でこれまた有名なカレーを食べる・・・
これが山頂で食べれる味かっ!?って云う程美味しく・・本日一番のご馳走となる
無垢の木が美しく磨かれた室内・・実にお洒落な山小屋である・・

トイレを済ませ外に出るとテント場はガスの中・・何にも見えなくなる前にと急いでカメラを構える


▲13時12分:豪華なLunch♪^m^ ▲13時43分:手を振る夫の横の黄色いテントが我が家^^


Lunchを楽しみテントに戻りそのまま少々仮眠・・目が覚めると夫がご近所の方(*^m^*)と歓談中

明日の行き先を問われ・・大天井・常念だと云えば・・・
そんなお散歩コースに行かなくても・・西岳の方へと勧められている・・
「そちらも考えたのですが彼女(σ(^^)のこと)がチョット無理そうだから・・」と夫
「な〜にがそんなことがあるものか・・チョット顔をみせてみー 」と・・
テントから出た私を見て「あーん大丈夫大丈夫!こんなに若いのに」・・・。
更に・・真顔で
「西岳迄も大したことはない・・こちらもお散歩コースよ・・」と・・・(^_^;ホントカァ・・

やはりご夫婦で登られているが・・今でもかのご主人は20kg担ぐらしく・・(ヒェ〜〜〜〜!)
近々海外の山にも行くということで・・・海外も含め相当経験豊富な登山者でいらっしゃるようだった
東京のご出身だが山が好きで「定年」を迎えてからは安曇野に移り住み
絵を描き乍(どうやら趣味の域を超えたものらしい)山登りをしているという
第2の人生を満喫なさっている羨ましいような70台前半の方であった・・

本当に凄いシニアが沢山いらして驚く・・・

さて・・一眠りしても未だ16時(^_^;)・・少し燕山荘の周りをお散歩しようとぐるり歩くと・・・
常念・槍方面への道・・手の届きそうな処にコマクサが・・・喜び勇んでまたシャッターを切る
燕岳迄の花崗岩の砕けた白い砂の上にも沢山咲いていて・・随分写真に撮ったのだが・・
コマクサ保護の為にロープが張られていて如何にも遠いのだ・・・

お散歩の後はまた燕山荘のティールーム(?)に座り・・Teatime...
「ケーキセットがあるよ」と・・夫 「じゃぁ・・それを♪」と注文すれば・・ケーキは3種類の中から選べるという・・
こんな山の上で・・よもやモンブランが食べれるとは夢にも思わなかった・・


▲こんな感じで点在して咲いている ▲こちらは少し花色が薄めのコマクサ
▲16時02分のテント場 ▲燕山荘周辺の高山植物 ▲夫はビールにチップス(-_-)


夕食の準備をしていると・・なにやら外が騒がしい・・・
ブロッケン現象が出ているらしい・・・・
急ぎ外に出ると皆手を振って・・あ、見える見える!と歓喜の声・・・
何が見えるんだかよく分からなかったが・・・隣の方が教えてくださって・・・
私も同じように手を上げて身体を左右に振ってみる・・・おぉ〜〜〜映ってる・・


▲18時15分:中央の3人のヒト形の真ん中が私 ▲18時45分:山でのテント泊5度目にして念願の落ち日


夕方から張り出したグレーの雲に・・今日は「落ち日」は見れないだろうと云われ・・諦めていただけに・・感激ひとしお・・・
19時迄の「日の入り」迄・・何度も撮影・・・フリースにその上から防寒に合羽を着ていても寒く・・身体はすっかり冷え込んだ・・

感動・・感動・・感動・・の一日が終わる・・・
後はテントに戻って寝るだけだ・・・

明日は・・・
「この後の2日で燕山荘→大天井岳(大天荘野営)→常念小屋→一の沢」ではなく
熱心に勧めていただいた・・
「一日で燕山荘→大天井ヒュッテ→ヒュッテ西岳」のコースを歩いてみることになる・・・



7月30日のコースタイム

中房温泉登山口 6時10分 − 富士見ベンチ 8時24分(休憩) − 合戦小屋 9時18分(休憩) − 燕山荘 11時04分
 燕山荘 11時38分 − 燕岳山頂 12時16分/12時30分 − 燕山荘12時57分


2008/8/4/深夜 記


第三章につづく