第一章 合戦尾根を抜け燕山荘へ



宿の朝食は7時が一番早いので前夜に受け取った簡単な「おにぎり弁当」を食べ6時前に宿を出る
折角湯治場と呼ぶに相応しい温泉宿に泊まったのだから「温泉宿の朝食」も味わってみたかった・・(笑)

同じ時刻に燕岳目指して宿を出る方も沢山で・・登山口に着くと既に沢山の人が・・・
「登山計画書」を書きポストに入れて出発


▲6時10分 中房温泉口 ▲美しい山道 ▲第1ベンチ
▲8時24分 富士見ベンチ ▲雲に隠れた富士山 ▲最高の青空


道中も昨夜もたっぷり寝た所為か今日は身体がすこぶる軽い・・
晴れわたったいい天気・・合戦小屋までは樹林帯の中・・空気は冷たく登山道はとても美しい・・

急登なのだろうが・・足場のよい登山道はそれを感じさせない・・
予想外に元気に歩け・・・「お先にどうぞ」と云われても・・その逆はなかった・・・
一応コースタイムを計る為ベンチ毎に立ち止まって写真を撮り水分補給をしたが・・
富士見ベンチ迄ザックを下ろしての休憩をしたいとは思わないくらい身体が軽かった

「富士見ベンチで富士山が見えますよ!楽しみに登ってください!」とすれ違う方が声をかけてくれる・・
益々足取り軽く富士見ベンチに到着したものの・・・丁度雲がかかってきて頂上が隠れてしまった・・
「もう10分早ければ本当に綺麗だったんですよぉ〜」と暫く休憩していたらしい若いお兄さんが教えてくださる・・
富士山が臨めるから「第4ベンチ」ではなく「富士見ベンチ」というらしい・・成る程と感心しつつ話を聞く・・

賑わう富士見ベンチで隣に座った方と歓談・・下山中だったそのご夫婦は遥々長崎からいらっしゃったとのことであった・・
15分程ゆっくりして出発すると「行ってらっしゃい」と沢山の方が声をかけてくださって・・とても嬉しかった・・

青空が見え始め・・美しいグリーンと稜線と・・感動しまくりで写真を撮る私に下山して来た方が
「上はもっと素晴らしいですよ・・今日は本当に最高です!」
この景色でも最高なのに・・・もう燕山荘に着く迄に何度「最高!」と云ったか分からない・・・


▲合戦小屋にて ▲サイズを落とすと何処に槍があるんだか分からない(^_^;)


程なく頭上左から「お疲れさまぁ〜♪」と若いお姉さんの声が・・・おぉ〜遂に合戦小屋である・・
早速二人の写真を撮って貰いガイドブックにも紹介してある名物のスイカを買ってどっかと腰を下ろし暫しの休憩・・
キーンと冷えたスイカが美味しい♪

スイカを食べる為大休憩(?)を取って再び歩き出すと槍の穂先が見えてきた
また大感激で写真を撮りまくったが(笑)・・この先・・存分に槍を見れる幸運な天候とコースが待っていた


▲中房4,2km燕岳2,3km燕山荘1,3km ▲正面に燕山荘が見える ▲10時38分もう直ぐだ
▲ハクサンフウロ ▲燕山荘入り口


暫く歩くと今度は美しい燕山荘が遠くに見える・・またまたカメラを構える(^^;
青空・・白い雲・・美しいグリーン・・お花も沢山咲いていて・・これでは中々前に進めない・・(^_^;)

富士見ベンチでお話した下山中のご夫婦が我々は此処(富士見ベンチ)から3時間かかりました・・と
笑い乍仰っておられたが成る程納得である・・

目一杯感動しつつ・・燕山荘に辿り着けば更なる絶景が待っていた・・・


▲燕山荘への階段から臨む槍ヶ岳
▲燕山荘より燕岳方向 ▲燕山荘より槍ヶ岳方向


6時10分に登山口を出発して燕山荘が11時04分・・写真の整理(撮影時間のチェック)をしつつ・・
富士見ベンチと合戦小屋での休憩を差し引くと写真も撮りつつ4時間18分で登ってきたことになる・・

続日本百名山記載の標準タイムが4時間10分で・・その1,5倍の6時間と見ていた夫に
「今日の歩きはどうしたことか(゜o゜)」と驚かれる
いや・・ガレ場の無いとにかく歩き易い快適な山道だった・・

早速野営の手続きをしテントを張って・・翌日の予定だった燕岳に向かうことにする・・


2008/8/3 記


第二章につづく