夕食後管理人さんに6時15分頃から薄明るくなりますと聞いていたので、
暗い内から行動する気はなくてスタートはゆっくり・・
ロビーに貼られたコースを見ていると「充分日帰りの出来る小学生でも登れる山ですよ」と笑顔で仰る・・
しかし・・「祖母山登山にあたって」と題しコースタイム等の紹介の末尾にはこんな言葉が添えられたものが貼られていた・・( ̄  ̄)
【以下末尾抜粋】
九州の山は標高が高くないので・・・や、日本アルプスの経験があるので・・・・といった、「たわごと」は通用しません。
「九州の山」「祖母山」「傾山」をなめたらあかんぜよ!!!!
全然なめてなんかないけど・・・無知。。。(・.・;)
それでもお天気は然程悪くは無さそうで気持ち晴れ晴れと「ほしこがinn尾平」をスタートし登山口に向かう
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▲ほしこがinnの前にて(6時56分) | ▲コース分岐(7時18分) | ▲苔むしたベンチが絵になる |
昨日の「ほしがinn尾平」迄の道のりももっと案内板があってもよいと思ったが、
登山口迄も案内板等は目にしなかった・・登山口近くの駐車場には車が3台・・・
雄大な景色と紅葉・・・山の景色は見る分にはとても好きだ
九州の最も奥深い山域らしく健脚向きのコースが多いところらしい
(帰って「週刊日本百名山」を読んで初めて知った)
コース分岐点、宮ノ原コースは「一般向きです。自信のない方はこちらを往復してください。」とある
この看板を下山して初めて目にし・・絶対私は一般コースじゃん!と夫に云えば・・
最初から黒金尾根コースの登りしか考えて無かったと涼しい顔・・
黒金尾根コースの方はと云えば「ややハード」との説明文・・
「ややハード」?信じられない。。。
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▲山水画のよう(7時57分) | ▲色とりどり(8時30分) |
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▲大きな岩の上にケルンが(8時49分) | ▲艶やかなモミジ(9時59分) |
美しい流れの音を聞きつつ川上渓谷に惚れ惚れしているのも束の間・・
黒金尾根に取りついた途端、急登急登の連続・・
距離は余りなくて標高差(頂上迄の)1,156mなのだから・・頂上迄殆ど急峻な道が続く
しんどくはなかったが、急登に足が進まない・・
もうちょっと早く歩こうや・・と何度も夫に急かされ・・「体力温存」と減らず口を叩き乍・・殆ど休憩なしでマイペースで登る
11時30分・・こんなところでお昼にしなくても・・と云う場所でお弁当を広げるが・・
登ってきた目の前の小岩の続く急登に落ち着かない・・・
山はもう冬・・木枯らしが吹いていたから尾根に出ると風が強く身体が冷えるから・・と夫
この間・・誰一人として逢わず・・・再び歩き始めて少ししたところでやはりご夫婦らしきお二人が登られてきた・・
祖母山のこのコースは初めてではないらしく、お先にどうぞと道を譲る
で・・多分12時頃・・「ぶら下がり事件」となる・・
此処から先は殆ど写真が無いので・・実は良く覚えていない・・
思えば、私の・・イエ・・夫も同じようにぶら下がった直径8〜10cm位の木の枝たち・・よくぞ折れなかったことだと
あの枝の感触を思い出し乍手を合わせる
やっと山道に着地し、恐々更に続く急坂を下っていると・・前から登って来る男性一人・・
「もう頂上迄1時間程ですよ・・・^^」と
何だかその一言に着いた気でいたが・・此処からの道のりが本当にハードだった・・
あの男性はあの頂上直下をなんなく降りて来たのだろう
13時14分撮影の岩にぶら下がるロープ・・・
此処から更にロープあり鎖ありがたがたなる連続のハシゴあり・・
そして・・あそこが頂上・・と云われ見上げた岩・・・当然回り込む道があると信じて疑わなかった・・
岩にはロープがあったように記憶するが、その大岩の横を木の枝や岩に手をかけ乍攀じ登る
実はロープがある大岩を登った方が安全だったのではないか・・
半泣き状態で必死で頂上に足をかけた時には本当に安堵した
頂上から撮影した写真が、13時35分・・・
上記からたった20分の道のりだったのか・・と唖然とする・・
頂上はこれまた誰一人として逢わず・・木枯らしがびゅんびゅん吹き、雪がちらつくまさに冬そのものの形相・・
記念写真だけ撮って早々に後にする
膝が土で汚れているのは転んだのではなく高い段差に足がかけられなくて(足が上がらなくて)何とか膝をつきつつ登ったからである
頂上からもう10分ほど降りたら九合目小屋
無人の時もあるらしいが、2日の日は管理人さんがいらっしゃった・・
小屋は夫に聞いた感じよりは立派で1996年に建てたログハウスだということであった
素泊まりで毛布は使えて冬季は一人2,300円
荷物を下ろし早速水場に水を汲みに・・・
小屋の中は「トランス」が流れていた
水を汲んで小屋に入ると若い男性がお一人到着・・・
泊まりですか?と聞けば今日中に尾平に降りるという・・
時間はもう14時を回っていた・・行動食のアンパンをほうばりつつ「きついけど頑張ります」と・・
やはり黒金尾根コースを登ってきたらしく「あの登りは一体何ですか!」と仰っていた
滋賀県からいらっしゃったとかで登山口のスタートは10時だと云う話なので
山頂を経て此処迄4時間・・・彼なら本日中に「尾平」に下りるのもなんてことはないだろう
そしてもう夕方17時も回って更に単独の男性がお一人小屋に到着された
5時からスタートし・・コースは(私には)良く分からないけど縦走してきたらしく予定より時間がかかったと仰る・・
早々にパンだけで夕食を済ませ、シュラフにもぐりこんだ様子
18時20分・・煮込みラーメンと五目御飯の夕食を済ませ
即寝ても良かったのだが・・小屋の管理人さんがまぁこちらへと炬燵を勧めてくれ、何か聴きたい曲はと
絶えずかかってるBGMのリクエストを求めてくださったので、時折話をしつつ暫くは炬燵で読書・・
山小屋でジャズが聴けるとは思っていなかったが、山頂付近の山小屋で一人居るのは音楽でもなければ淋しくてかなわないだろうと思う
そしてかなり遅い時間に男女3人のパーティーが到着・・この暗い中歩いてきたとは・・(驚)
話される言葉から管理人さんとも馴染みのあるこの辺りは詳しい地元九州の方々のようだった
賑やかに夕食を摂られていたが、明日は縦走だそうで、こちらのパーティーも2階の部屋に上がり早々に横になった模様
明日も急ぐ旅ではないが、21時にはシュラフに入り休んだ
気温は既に氷点下だが雪山でも寝れるシュラフは温かい・・・
シュラフは窮屈で中々上手に休むことができなかったが、夜中2時に携帯で時間を確認したのみで今夜はぐっすりと眠れた・・
明日へつづく
2009/11/6 記